政治への不満

私はいわゆる支持政党を持たない保守系無党派層の一人かもしれぬ。そう断定できないのは、意識したことがないからだ。過去の選挙において、ほぼ100%の割合で投票してきた。1回くらいは行けなかったこともあるかもしれない。その都度、その時の政治情勢でどの政党に投票するか考えて投票してきた。学生時代から、保守支持であったが、いつも自民党には不満を持っていた。したがって、自民党が強そうなときは、批判票として、共産党に投票してきた。

その政治への不満が最近ふつふつと湧き上がってきている。それは政治の目線はどこにあるのか、ということ。たとえば、つい最近急成長している民泊ウーバーである。利用者目線で言うと、これらは大変便利である。業界目線で言うと、大変な敵である。役所目線で言うと、野放しにできないから何らかの規制をかけ管理したい。政界目線で言うと、業界団体・圧力団体若しくは抵抗勢力に選挙の協力を取り付けたいために規制したい。これは以前から今までずっと行われてきた新しい芽を摘む構図であった。21世紀もこれを踏襲することでいいのか。ウーバーを今年も去年もアメリカで利用してみた。日本で言う白タクで、違うのは大組織で運営されている。日本人はアメリカのタクシーに遠回りをされているといわれるし、私も何回も遠回りされている。ところがウーバーは料金メータがついていない。個人経営で、ウーバー本部に登録されているだけで、客と本部で予約配車のやり取りをし、行き先を告げると料金が確定し、ドライバーは本部を仲介し客に名乗りを上げ、迎えに行く。したがって、料金メーターは不要だし、客は遠回りされても一向にかまわない。料金が確定されているからだ。それで、ドライバーも遠回りすると自分の損になるから最短距離又は最短時間で運転するようになり、みんなが喜ぶシステムだ。おまけに、本部は、営業所、ドライバー、車を持つ必要がなく、管理コストも安くつくので世界中に展開できる。昨年ニューヨークでこのウーバーを利用したが、ドライバーに聞いてみたところ、年収は、ネパール人だったが800万円以上だった。

民泊についても考えたい。民泊は、航空機のLCCと連動して急成長を遂げている。LCCは、今までの飛行機代を払って旅行することが困難だった人を対象に、サービス・人件費を大胆にカットし、料金を従来では信じられないくらい安くして急成長している。それに伴い、宿代を信じられないくらい安く提供しているのが民泊だ。ホストは、旅館を新しく建築して経営しているのではなく、民家の余っている部屋を1室から提供している。したがって、コストも元手も従来の旅館と比べると、著しく低く運営でき、料金を安く提供できる。

この新しい業態について、日本では規制している。ウーバーは六本木地区だけ認可されている。民泊は来年施行開始で旅館業法に準ずる規制をする。

新しい業態等が開発されると、ほとんど日本政府が同じように規制をかけ新しい芽を摘む結果になっている。従来の業界が痛手をこうむるからだ。この方法はグローバリズム社会の前まではよかったと。しかし、LCCが開発され、少ない費用で外国に行ける時代になっても従来型規制は日本経済にとって有効なのか疑問だ。目線を業界ファーストではなく、利用者ファーストに大転換すべき時期。規制をかけず野放しにしておくと従来の業界がだめになるという考え方もわかる。しかし、現在は、世界中を低コストで飛び回れる時代だ。それに、利用者からすると、白タクだっていい、遠回りされなければ。料金メーターは不要だ。見積もりの提示が優先だ。タクシー・ハイヤー業界は壊滅的打撃を受ける。だからと言ってなぜ行政は旧体制の、望まれないシステムを運用している業界を守るのか。むしろ、タクシー会社は丸ごとウーバー運用会社に転業することによって流れに乗り、会社を維持できるのではないのか。事故を起こされると困る、という規制のかけ方は、この際、保険会社にすべての保険を開発してもらい、事故が起きたら、保険会社を通して解決できればいいのでは?今までだって、事故の被害を政府が負担することはなかった。日本国民の性格なのか、政府に管理してもらいたいのだ。それに乗って、政官が肥大してきた。規制社会をやめないのか?岩盤規制を死守するのか。この意味では安倍内閣は岩盤に穴をあけようとしている。しかし、私には不満なのだ。旧態依然の業界を守りつつ岩盤に穴をあけようとしている。これでは実現できない。規制の緩和。撤廃こそが、グローバル社会を生き抜く方策なのだ。

さらに同じようなことが起きている。ウーバーの出現である。日本でいう白タクだ。私は海外旅行で3回利用したことがある。利用者にとってこの上なく便利だと感じた。今年行ったアメリカ西部の都市では、ホテルにウーバースタンドが設けられていた。これから判断すると、アメリカでは、利用者ファーストで考え、新芽を規制してホテル業界を保護する必要まではないと考えているのかもしれない。ホテルも政府に陳情せず、反対に新しい需要を受け入れ、歓迎を示している。これこそグローバルな潮流を体現している。